挙げた重さと回数から、1RM(正しいフォームで1回だけ挙げられる最大の重さ)の推定値を出すページです。表の数字は目安で、回数・種目・その日の疲れ・フォームによってずれます。下の注意を読んでから表を見てください。

注意: 実際に1RMを測るときは、補助者をつけ、セーフティバーも使ってください。

推定値を使う前に知っておきたいこと

表を見る前に、研究で分かっている限界を書いておきます。

  • 回数が多いほどずれやすい。 10回以下の記録でも6つの式のうち5つが実測とずれ、10回を超えると6つすべてがずれました(Mayhew 1995)。別の研究は、推定に使う回数を10回以下にするよう勧めています(Reynolds 2006)。
  • 種目によってずれる。 デッドリフトでは、調べた7つの式がすべて1RMを低く見積もりました(LeSuer 1997)。1RMに対して同じ割合の重さでも、挙げられる回数はベンチプレスとレッグプレスで違います(Nuzzo 2024)。
  • 人によってずれる。 1RMに対して同じ割合の重さで何回挙げられるかには、個人差があります(Nuzzo 2024)。表の数字は平均的な関係から出したものです。
  • その日の状態でずれる。 疲れや睡眠、フォームの崩れは計算に入っていません。
  • 推定値は挑戦してよい重さではない。 表の数字を見て「この重さなら大丈夫」と決めないでください。実際に1RMを測るときは補助者をつけ、セーフティバーなども使ってください。

1RM早見表(Brzycki式)

下の早見表は、行が挙げた重さ、列が挙げられた回数です。たとえばベンチプレスで80kgを8回挙げられたなら、推定1RMは約99.5kgです。

計算には Brzycki(ブジスキー)式を使いました。

推定1RM = 重量 ÷(1.0278 − 0.0278 × 回数)

数字は0.5kg単位に四捨五入しています。1回の列は挙げた重さそのものです。この式を選んだのは、男性のベンチプレスで6つの式を比べた研究で、10回以下ではこの式がもっとも実測に近かったためです(Mayhew 1995)。ほかの式との違いは表の下で説明します。

40〜75kg

1〜6回(単位:kg)

重量1回2回3回4回5回6回
40kg40.041.042.543.545.046.5
45kg45.046.547.549.050.552.5
50kg50.051.553.054.556.558.0
55kg55.056.558.060.062.064.0
60kg60.061.563.565.567.569.5
65kg65.067.069.071.073.075.5
70kg70.072.074.076.579.081.5
75kg75.077.079.582.084.587.0

7〜12回(単位:kg)

重量7回8回9回10回11回12回
40kg48.049.551.553.555.557.5
45kg54.056.058.060.062.565.0
50kg60.062.064.566.569.572.0
55kg66.068.570.573.576.079.0
60kg72.074.577.080.083.086.5
65kg78.080.583.586.590.093.5
70kg84.087.090.093.597.0101.0
75kg90.093.096.5100.0104.0108.0

80〜115kg

1〜6回(単位:kg)

重量1回2回3回4回5回6回
80kg80.082.584.587.590.093.0
85kg85.087.590.092.595.598.5
90kg90.092.595.598.0101.5104.5
95kg95.097.5100.5103.5107.0110.5
100kg100.0103.0106.0109.0112.5116.0
105kg105.0108.0111.0114.5118.0122.0
110kg110.0113.0116.5120.0124.0128.0
115kg115.0118.5122.0125.5129.5133.5

7〜12回(単位:kg)

重量7回8回9回10回11回12回
80kg96.099.5103.0106.5111.0115.0
85kg102.0105.5109.5113.5117.5122.5
90kg108.0111.5115.5120.0124.5129.5
95kg114.0118.0122.0126.5131.5137.0
100kg120.0124.0128.5133.5138.5144.0
105kg126.0130.5135.0140.0145.5151.5
110kg132.0136.5141.5146.5152.5158.5
115kg138.0143.0148.0153.5159.5165.5

120〜160kg

1〜6回(単位:kg)

重量1回2回3回4回5回6回
120kg120.0123.5127.0131.0135.0139.5
125kg125.0128.5132.5136.5140.5145.0
130kg130.0133.5137.5142.0146.5151.0
135kg135.0139.0143.0147.5152.0157.0
140kg140.0144.0148.0152.5157.5162.5
145kg145.0149.0153.5158.0163.0168.5
150kg150.0154.5159.0163.5169.0174.0
155kg155.0159.5164.0169.0174.5180.0
160kg160.0164.5169.5174.5180.0186.0

7〜12回(単位:kg)

重量7回8回9回10回11回12回
120kg144.0149.0154.5160.0166.0173.0
125kg150.0155.0161.0166.5173.0180.0
130kg156.0161.5167.0173.5180.0187.5
135kg162.0167.5173.5180.0187.0194.5
140kg168.0174.0180.0186.5194.0201.5
145kg174.0180.0186.5193.5201.0209.0
150kg180.0186.0193.0200.0208.0216.0
155kg186.0192.5199.5206.5214.5223.5
160kg192.0198.5206.0213.5221.5230.5

1RMとは何か、なぜ推定するのか

1RMは、ある種目を正しいフォームで1回だけ挙げられる最大の重さです。トレーニングの重さを「1RMの何%」で決めるときの基準になります。

ただ、1RMを直接測るには限界に近い重さを扱います。そこで、もう少し軽い重さで何回挙げられたかから1RMを推し量る方法が広く使われています。では、その推定にはどんな式があるのでしょうか。

代表的な計算式:Epley式とBrzycki式

よく使われるのは次の2つです。

  • Epley(エプリー)式: 推定1RM = 重量 ×(1 + 回数 ÷ 30)
  • Brzycki(ブジスキー)式: 推定1RM = 重量 ÷(1.0278 − 0.0278 × 回数)

Brzycki式の原典は、1993年に米国の体育・スポーツ指導者向けの専門誌に載った記事です(Brzycki 1993)。Epley式は1985年ごろの指導用の資料が元とされています。ただ、学術誌の論文ではなく、今回は原本を確かめられませんでした。ここでは検証研究で使われている式の形を載せています。

このほかにも Lander式、Mayhew式、Wathen式、O’Conner式など多くの式があります。膝の変形性関節症の人を対象にした研究では、12の式が比べられています(McNair 2011)。

式によって数字はどれくらい違うか

同じ80kgで、回数ごとに2つの式を比べてみます(筆者計算、0.5kg単位で四捨五入)。

80kgで挙げた回数Epley式Brzycki式
3回88.0kg84.5kg
5回93.5kg90.0kg
8回101.5kg99.5kg
10回106.5kg106.5kg
12回112.0kg115.0kg

9回まではEpley式のほうが高く、10回でほぼ同じになり、それより多いとBrzycki式のほうが高くなります。同じ記録でも、使う式で数kg変わります。なお Epley式に1回をそのまま入れると、挙げた重さより約3%重い値が出ます。この記事の表では、1回の列に挙げた重さをそのまま載せています。

式で数kg違うなら、どれが実測に近いのでしょうか。

研究で見る推定の精度

ベンチプレスで6つの式を比べた研究

Mayhew らは、トレーニング経験のない学生やレスリング・サッカー・アメリカンフットボールの選手など、7つのグループの男性220人を調べました(Mayhew 1995)。まず1RMを実際に測り、4〜10日後に自分で選んだ重さで限界まで反復してもらいました。

6つの式で出した推定値は、実測とよく連動していました。推定値が高い人ほど実測も高い、という関係です。この関係の強さを表す数字(相関係数。最大は1)は、グループごとに0.86〜0.98でした。10回以下の人では、3つの式が実測より高く、2つの式が低く見積もりました。もっとも正確だったのは Brzycki式です。10回を超えた人では、3つの式が高く、3つの式が低く見積もりました。著者らは推定には注意が要るとしたうえで、2つの式の平均を使うとずれを減らせる可能性を挙げています。

スクワットとデッドリフトでは

LeSuer らは、ウエイトトレーニングの授業を受けている、トレーニング経験のない大学生67人(男性40人、女性27人)を調べました(LeSuer 1997)。7つの式で、ベンチプレス、スクワット、デッドリフトの1RMを推定しています。

推定値と実測の連動の強さを表す数字は、どの式でも0.95を超えていました。それでも平均で見ると、ベンチプレスでは7つのうち5つの式、スクワットでは6つの式で、偶然とは言いにくいずれがありました。デッドリフトでは、7つの式すべてが1RMを低く見積もりました。

何回の記録を使うか

Reynolds らは、18〜69歳の70人(男性34人、女性36人)を調べました(Reynolds 2006)。ベンチプレスとレッグプレスで、1RM、5RM、10RM、20RMを測っています。5RMは5回が限界の重さ、10RMは10回が限界の重さです。この研究で作った予測式では、5RMから推定したときがもっとも精度が高く、10RM、20RMと回数が増えるほど精度は下がりました。著者らは、重さと回数の関係を直線とみなす式で推定するなら、10回以下の記録を使うよう勧めています。

人や種目による違い

Nuzzo らは、269の研究、のべ7289人のデータをまとめ、1RMの何%で何回挙げられるかの関係を調べました(Nuzzo 2024)。挙げられる回数の平均と個人差は、重さが軽いほど大きくなりました。つまり回数が多い記録ほど、人によるばらつきも大きくなります。また、1RMに対して同じ割合の重さでも、レッグプレスのほうがベンチプレスより多く挙げられました。性別、年齢、トレーニング経験による違いは小さいとされています。

種目によって当てはまる式が変わることを示した研究もあります。膝の変形性関節症の人18人を調べた研究では、膝伸展で精度の高かった式と、レッグプレスで精度の高かった式が違いました(McNair 2011)。精度の高かった式でも、実測とのずれはおおよそ膝伸展で3〜4%、レッグプレスで5.9〜6.3%ありました。

読み違えやすい点

  • 推定と実測がよく連動していても、ずれが小さいとは限りません。 たとえば推定値がいつも実測より少し低ければ、連動は強くてもずれは残ります。LeSuer 1997 では連動の強さを表す数字が0.95を超えていても、多くの式で平均のずれがありました。
  • 研究でもっとも当たった式が、自分にもっとも当たるとは限りません。 Mayhew 1995 では Brzycki式でした。一方、ベンチプレスで1RMの70%の重さを限界まで挙げた記録から推定した場合、比べた3つの式のなかで Epley式のずれがもっとも小さくなりました(Nickerson 2020)。この研究では Brzycki式は比べていません。
  • 推定1RMは、挑戦してよい重さではありません。 推定値はあくまで平均的な関係から出した数字です。

この研究から言えないこと

  • 研究の多くは大学生や若い人、ベンチプレスが中心です。上級者や高齢者、ほかの種目にそのまま当てはまるかは分かりません。
  • その日の疲れや睡眠、フォームの違いによるずれは、表の数字には入っていません。
  • 推定した重さを実際に挙げてもけがをしないか、という安全性は調べられていません。

よくある質問

ベンチプレスで80kgを8回挙げたら、1RMはどれくらい?

Brzycki式では約99.5kg、Epley式では約101.5kgです。実際の1RMはこれより数kg上下することがあります。

何回の記録で計算するのがよい?

5RM・10RM・20RMを比べた研究では、10回以下の記録のほうが精度が高く、5RMからの推定がもっともよい結果でした(Reynolds 2006)。回数が多いほど推定はずれやすくなります。

計算で出た重さに挑戦してもいい?

推定値は挑戦の目安ではありません。実際に1RMを測るときは、補助者をつけ、セーフティバーなども使ってください。痛みがある日や体調がよくない日は避けてください。

まとめと今日から使えること

  • 推定1RMは、挙げた重さと回数から計算した目安です。実際に挙げられる重さとは限りません。
  • 推定に使う記録は、10回以下のものを選びます。研究では、5回の記録からの推定がもっとも精度が高くなりました。
  • 同じ式、同じ種目で比べ続けると、自分の変化を追いやすくなります。
  • トレーニング経験のない大学生の研究では、デッドリフトは調べた式すべてで低く見積もられました。
  • 実際に1RMを測るときは、補助者とセーフティバーを使います。

Logritの結論: 1RMの推定は、トレーニングの重さを決めたり、変化を追ったりするための目安として使うのが向いています。推定値をそのまま挑戦する重さにはせず、記録は10回以下のものを選ぶ。この表は、そうした目安として使ってください。

参考文献

  1. Brzycki M. Strength testing—predicting a one-rep max from reps-to-fatigue. J Phys Educ Recreat Dance. 1993;64(1):88-90. doi:10.1080/07303084.1993.10606684
  2. Mayhew JL, Prinster JL, Ware JS, Zimmer DL, Arabas JR, Bemben MG. Muscular endurance repetitions to predict bench press strength in men of different training levels. J Sports Med Phys Fitness. 1995;35(2):108-113. PMID: 7500624
  3. LeSuer DA, McCormick JH, Mayhew JL, Wasserstein RL, Arnold MD. The accuracy of prediction equations for estimating 1-RM performance in the bench press, squat, and deadlift. J Strength Cond Res. 1997;11(4):211-213. doi:10.1519/00124278-199711000-00001
  4. Reynolds JM, Gordon TJ, Robergs RA. Prediction of one repetition maximum strength from multiple repetition maximum testing and anthropometry. J Strength Cond Res. 2006;20(3):584-592. doi:10.1519/R-15304.1 PMID: 16937972
  5. Nuzzo JL, Pinto MD, Nosaka K, Steele J. Maximal number of repetitions at percentages of the one repetition maximum: a meta-regression and moderator analysis of sex, age, training status, and exercise. Sports Med. 2024;54(2):303-321. doi:10.1007/s40279-023-01937-7 PMID: 37792272
  6. McNair PJ, Colvin M, Reid D. Predicting maximal strength of quadriceps from submaximal performance in individuals with knee joint osteoarthritis. Arthritis Care Res (Hoboken). 2011;63(2):216-222. doi:10.1002/acr.20368 PMID: 20890972
  7. Nickerson BS, Williams TD, Snarr RL, Garza JM, Salinas G. Evaluation of load-velocity relationships and repetitions-to-failure equations in the presence of male and female spotters. J Strength Cond Res. 2020;34(9):2427-2433. doi:10.1519/JSC.0000000000003731 PMID: 32740290

※ Epley式の原典とされる資料(1985年ごろの指導用資料)は、原本を確認できなかったため文献に挙げていません。

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、医療上の助言や個別の指導ではありません。表と計算の数字は推定値で、実際に挙げられる重さを保証するものではありません。重い重量を扱うときは補助者やセーフティバーを使い、痛みや持病がある人は医師や理学療法士に相談してください。